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2018/01/19

日の名残り

今京都シネマで「日の名残り」をやっていて、ほんとに久しぶりに見てみました。
この映画は、2017年度のノーベル文学賞を受賞された、カズオ・イシグロ氏の原作を映画化したもので、当時大ヒットしたんですよね!

で、私は原作読んでないんですけどこの映画は忘れられなくて印象に残ってました。ところが20年ぶりに見てみると、ストーリーが記憶とだいぶ違ってたわ(。-_-。)

ここからネタバレ有です!
1950代のイギリスが舞台で、伯爵に忠実な執事として、徹底的にストイックに生きたスティーブンス氏の物語です。
私の記憶では、新しく女中頭として雇われてきた有能なケントンさんと最初はギクシャクしていた2人が、少しづつ惹かれあいながらもすれ違っていき、業を煮やしたケントンさんの方が好きでもない元同僚のプロポーズの話をして、焼かせようとするも、動揺したスティーブンス氏は、止めることもせずただ「おめでとうございます」なんて言っちゃって、傷心のケントンさんは仕事を辞め、屋敷を去って行く……これがラストだと思ってたら、まだ続きがありました(笑)

それから20年経って、かつては華々しく歴史を動かすような裏工作の舞台となった古城の主の伯爵は、戦後はナチスのシンパと陰口を叩かれすっかり落ちぶれて、使用人も数えるほどになった所に、かつての同僚ケントンさんから手紙が来て、スティーブンス氏は淡い期待を抱きながら車でいそいそと会いに行くのですが……っていう続きが(笑)見直してみてもやっぱり切なくて胸にぐっとくる映画なのは確かです

カズオ・イシグロ氏がノーベル賞を受賞された時、今はイギリス国籍でも「自分の原点に日本がある」と言われたり、日本への感謝を言われてたりして、日本人としては嬉しい限りでしたが、主人公のスティーブンス氏の中のストイックだけでなく、控え目なところは、どこか日本人を感じさせるような気がしました。

ついでに長崎時代の事調べてみたら、お父さんが海洋学者で、その仕事でイギリスに渡られたのは有名ですが、おじいさんの石黒昌明さんはなんと大津市の出身なんだそうです!戦前中国の上海にあった東亜同文書院で学び(秀才しか入れなかったらしい)卒業後、上海の伊藤忠商事へはいられ、支店長として活躍されたそうです。その後上海に設立されたトヨタの前身にあたる豊田紡績の取り締まり役までされた凄い方だったそうです 
伊藤忠商事の創業者の伊藤忠兵衛氏とは朋友で、豊田家とも付き合いが続いたそうです。イシグロ氏もおじいさんの事は、尊敬されてたそうです。お父さんがイギリスへ渡られたのも、戦前から中国に渡られていたおじいさんの影響があったのかもしれませんね!
なんか意外なところで伊藤忠やら大津市が出てきて、驚きでした.゚+.(・∀・)゚+.

ついでに、「5パーセントの奇跡」はあんまり面白くなかったなぁ。。。凄く努力されたのはわかったけど、映画としてはガールフレンドが目が悪いの気付かなかったのは、無理があるような気がして、ちょっと違和感ありあした(^^;
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