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2010/06/21

あなたの子どもは

今日の新聞に、小児科医の毛利子来(モウリタネキ)さんのインタビューが載ってました。

なつかしいなぁ毛利先生! 子供が生まれて私がアタフタしてた頃、亡くなった夫が「この本いいらしいぞ」
と買ってきてくれたのが、毛利先生の「赤ちゃんのいる暮らし」という本でした。

この本は、いわゆる育児書とは全然ちがって、育児が大変だと思ったら、こんな風に考えると気分が楽になるよ!…みたいな感じで、読んでるだけで楽しくなるようなエッセーでした。私はこの本のおかげで随分助けられたような気がします。

特に本のところどころに、いろんな方の歌や詩も載せてあっていいアクセントになっていました。
中でも、カーリル・ギブランの詩が私の一番のお気に入りでした。


         
        あなたの子どもは 
                   カーリル・ギブラン 霜田静志訳
  
  あなたの子どもはあなたの子どもではない。

  子どもは「生命」の渇望からの子どもである。

  子どもはあなたを通ってくる。

  しかしあなたからではない。

  子どもはあなたと共にある。

  しかしあなたのものではない。


  あなたは子どもに愛を与えることができる。

  しかし考えを与えることはできない。

  子どもは自分の考えをもっているのだから。

  あなたは子どもを動かしてやれる。

  しかし子どもの心は動かせない。


  子どもは明日の家に生きている。

  あなたはそれを訪ねることも、夢見ることもできない。

  あなたは子どもを好くようになれるであろう。

  けれども子どもがあなたを好くようになされようとはしなさるな。

  人生は後に退き昨日にとどまるものではないのだから。


  あなたは弓である。

  そしてあなたの子どもは

  生きた矢としてあなたの手から放たれる。

    *  *  *  *  *

  弓ひくあなたの手にこそ喜びあれと



新聞の記事によると、毛利先生は子どもの頃に両親を亡くして、祖父母に育てられたということです。
子どもの頃は、「生きていてすいません」、祖父母に「お世話になります」という気持ちが強く、弱い立場である子どもへの共感から小児科を選ばれたそうです。

今、子育てに疲れているお母さんにも毛利子来先生の本はぜひ知ってほしいなぁ
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